竹刀編
剣道を行う上で必要不可欠な竹刀は、4つに割った竹で構成されています。自分の身体に合った竹刀を用意することが上達の近道です。
また、稽古を重ねていくと竹刀が傷んできます。傷んだ状態の竹刀を使って稽古をすると、自分だけでなく一緒に稽古をしている仲間にもケガをさせてしまうことがあります。
このページでは、「自分の身体に合った竹刀」の選び方や稽古前後の「点検ポイント」について簡単にご紹介します。
自分の身体に合った竹刀」の選び方
竹刀には年齢、性別によって「規定」があり、大会参加時等は規定を満たした竹刀の利用が必要となります(表1参照)。
そのため、中学生以上の方は、この規定を満たした竹刀を用意して稽古することになります。
ただ、表1を見ると、「小学生以下」は明確に規定されていません。はい、実は「小学生以下」については規定が存在しません。
そのため小学生以下の剣士の皆さんは、自分に合った竹刀を自分で用意する必要があります。用意する際は、
『立った時の足(地面)から、脇くらいまでの高さ』になる竹刀を選ぶ
ことが、一般的とされています。
まずはこの長さの竹刀を選んでみて、「重い」、「長い」と感じたら少し短い竹刀を、「軽い」、「短い」と思ったら少し長い竹刀を用意してみると良いでしょう。
特に小学生は身長が大きく伸びる時期でもありますので、竹刀が傷んで新しい竹刀の用意が必要になる際には、都度サイズを見直して身体に合ったものを用意していきましょう。
一方、未就学のお子さんは、「2尺8寸」でも長い場合があります。当会では、そういった場合には竹を切るなどして本人の身体に合った竹刀を用意する例もあります。
身体に合った竹刀の用意が難しい場合は、指導スタッフに相談ください。
竹刀のサイズ 早見表
スマートフォンの方は、横にしてご覧いただくほうが見やすいです。
使用者 | サイズ | 長さ | 重さ | 先端部の 最小直径 | ちくとう 最小直径 | 先革長さ |
---|---|---|---|---|---|---|
一般男子 | 3尺9寸 男子 | 120cm 以下 | 510g 以下 | 26mm以下 | 21mm以上 | 5cm以上 |
一般女子 | 3尺9寸 女子 | 120cm 以下 | 440g 以下 | 25mm以下 | 20mm以上 | 5cm以上 |
高校生男子 | 3尺 8寸 男子 | 117cm 以下 | 480g 以下 | 26mm以下 | 21mm以上 | 5cm以上 |
高校生女子 | 3尺8寸 女子 | 117cm 以下 | 420g 以下 | 25mm以下 | 20mm以上 | 5cm以上 |
中学生男子 | 3尺7寸 男子 | 114cm 以下 | 440g 以下 | 25mm以下 | 20mm以上 | 5cm以上 |
中学生女子 | 3尺7寸 女子 | 114cm 以下 | 400g 以下 | 24mm以下 | 19mm以上 | 5cm以上 |
小学生以下 | 3尺6寸 | 約111cm | ※ | ※ | ※ | ※ |
3尺5寸 | 約107cm | ※ | ※ | ※ | ※ | |
3尺4寸 | 約105cm | ※ | ※ | ※ | ※ | |
3尺3寸 | 約99cm | ※ | ※ | ※ | ※ | |
3尺0寸 | 約92cm | ※ | ※ | ※ | ※ | |
2尺8寸 | 約87cm | ※ | ※ | ※ | ※ |
※定められていないため、自分の身長に合った長さを選ぶ必要有!
竹刀の点検ポイント
竹刀は安全に利用するためにたくさんのパーツ(部位)で構成されています。
1つの部位“だけ”が傷んでいても、それが怪我や事故につながる可能性があります。
稽古前、稽古後に竹刀を確認して、「危ないな」「おかしいな」と思ったら使うのを止めましょう。

名称 | 役割 | 確認ポイント |
---|---|---|
先革 (さきがわ) | 竹が飛び出さないようにする | すり減っていないこと。 破れていないこと。 穴があいていないこと。 |
中結 (なかゆい) | 4本の竹がバラバラになるのを防ぐ | 剣先から全長の1/4の位置に結んであり、緩んでいないこと。 |
弦 (つる) | 先革(さきがわ)と柄(つか)を結ぶ 打突時に竹刀にしなりをもたらす | 緩んでいないこと。 |
柄 (つか) | 竹刀を握る部分 | 緩く、ぐるぐる回らないこと。 柄頭(つかがしら)に余りがないこと。 |
竹 | 面、小手、胴、突きを打突する | 4本の竹すべてに「ささくれ」、「割れ」、「ヒビ」がないこと |

竹刀は、日々の稽古で次第に傷みがでてきます。つくし野剣道育成会では、稽古で折を見て、竹刀のお手入れについてもご案内をしています。
ただし、ダメージが進んでしまった竹刀は、怪我や事故のもとになりますので、新調する必要があります。
お手入れ次第で、できる限りながくお使いいただけますが、どうしても傷みが直せない場合には、早めに新調いただくことをおすすめします。
画像は、ささくれができてしまった竹刀です。
稽古中に使えなくなることもありますので、常に安全な竹刀が2~3本手元にあると良いでしょう。